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アースデイとやま の記録

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2007/11/24
カテゴリ: 金谷の旅日記 : 

執筆者: kanaya (9:21 am)
【8月17日】●白糠町に滞在する
 今日は一日仕事モードの日だ。みどり共同購入会の北海道の生産者を取材した。まず、泊まらせていただいた茶路めん羊牧場の武藤さん。牧場を一通り案内していただいて自宅でお話をお伺いしていると、チーズ工房「酪恵舎」で作業の合間に井ノ口さんの時間が空いたというのでここから直行する。1時間ほど話をした後、山三水産の山ノ内さんが時間を作ってくれたというので、武藤さんと別れて山三水産に。連日遊んでいたのに、急に3ヶ所立て続けに仕事の話しをすると頭が整理できない。山ノ内さんと別れたらもう14時だった。
 遅い昼食は市街地の中心にある「はまなす」というお店に寄った。ここでは酪恵舎のチーズや武藤さんのラム肉を使った料理を提供していると聞いていたからだ。和・洋・中華と幅広い店のメニューは140種類もあるそうだ。地元特産の柳だこを使ったたこ焼きまで載っている。何でもできる店は往々にして店の特徴がなくあまりおいしく所はないのだがここは違った。酪恵舎のモッツァレラチーズが入ったパスタとスープカレーは美味しかった。マスターの谷口さんは釣り好きなので、武藤さんからポイントを聞くといいとアドバイスをもらったので、声を掛けさせてもらった。店内はお客さんで混んでいたにもかかわらず厨房から顔を出して親切にいろいろ教えていただいた。茶路川は工事が入った影響であまりよくないので、近くの馬主来川なら釣れるのではないかと言うこと。9月から鮭が川に遡上しサーモンフィッシングが川でできるのだが、今はまだはアメマスがようやく遡りはじめたばかりで、あまり期待できないらしい。アメマスという魚はイワナの仲間で水温が低い北海道では海と川を自由に行き来して70cmくらいの魚も釣れることがあるのだ
 馬主来川に入ってみたが、水量が少なく本州の川と違って河原がやたら広く落差が少ないので釣りづらい。ルアー釣りで1匹小さなアメマスがかかっただけだった。食料を仕入れて、今日の宿の白糠町青少年旅行村のキャンプ場に向かった。ここを管理している横田さんという方が武藤さんの友人で、本来は翌日の「上茶路収穫まつり」の会場になっているためにキャンプ場を閉鎖して使用できないが、特別に泊まらせてもらうことになったのだ。目玉は1棟しかないツリーハウス。シーズン中になると何ヶ月前から予約でいっぱいになるらしい。このキャンプ場はツリーハウスに宿泊客がいると他のテントサイトの客は断っているそうだ。周りには、茶路川が流れているだけであとは林に囲まれてなにもない。スローな時間を過ごす人たちが訪れているそうだ。ここは横田さんが管理人となった1年目にはお客は3組だけだったらしい。それで話題づくりに自力で木の上にログハウスを作るツリーハウスを作り始めた。この横田さん、北海道の自然にほれ込んで奥さんと別れて白糠の管理人におさまったそうだ。かなりのみゃあらくもん(道楽者)の方のようだが、今回はゆっくりお話しする時間ができなかったのは残念だ。
 白糠町青少年旅行村に着いたのは18時過ぎて暗くなっていた。ツリーハウスの前にはまきストーブでお湯を沸かす五右衛門風呂とキッチンがあるだけ。風呂が沸くのに1時間かかったが湯を沸かしてみるとこのお風呂、なかなかのものだった。周りには誰もおらず、裸でも気兼ねすることがない。息子はすっかり気に入って2時間も湯に漬かっていた。まわりには雑音も何も聞こえない、管理棟に繋がる1本の路があるだけだ。なんとも北海道らしいキャンプをたった2人で使用している。ある意味ここは日本のキャンプ場の中で、最もぜいたくな場所かも知れない。ツリーハウスの中は8畳くらいあって快適だったのは言うまでもない。
【8月18日】●釧路、そして小樽へ
 帰るだけに日程となったが、この間お付き合いができた「しっでぃぐりーんネットワーク」の代表の川原さんのお宅に寄った。この会はみどり共同購入会同様の共同購入の宅配組織だ。阿寒町にあると聞いてので、よくこんな場所でやっていけると思っていたが、人口20万人を控える釧路市街地まで30分ほどだと聞いて納得できた。自宅はシャレたログハウス。その隣に事務所がある。帰りのことを考えると慌ただしくここを去った。釧路市から小樽まで約370kmある。北海道の道路は広く、見晴らしもいいので高速道路を走っている感覚だ。昼食以外はノンストップで走り続け距離は稼ぐが北の大地は広大だ。小樽は遠く、ガソリンだけが減っていく。日高山脈を越えて日高市に入るとサラブレットの牧場だ。牛の牧場と違って芝がきれいに刈られ、整備されている。日本海に出て苫小牧に。暗くなってきて渋滞の心配もあるのでここから高速道路に乗った。札幌を経て小樽に着いたのは20時過ぎだった。今日は9時間以上走り続けていたことになる。
今日の宿は港湾センターシーサイドイン。船員組合の人たちの保養施設だったらしいが、一般に開放しており素泊まりで一人3150円と安いが食事は出ない。小樽運河の中心地にもかかわらず、当日予約してすぐに泊まることができた。一般のホテルとは違うのであまりしられていないのだろう。小樽は海産物も豊富で運河の街として知られ北海道を代表する観光地。札幌からも近くて週末とあっておおぜいの人でにぎわっていた。観光客を乗せる人力車が徘徊し、路地にはいろいろな店もあり歩いているだけで楽しくなってくる。夕食は倉庫を改装した「小樽倉庫」というお店に入った。中はタイムスリップしたような世界。凝った内装の中でライブの演奏をやっていて、その合間に小樽ビールが当たる抽選会があったり、お店の人がテーブルを回って風船でいろいろなものを目の前で作ってくれるパフォーマンスをやってくれる。料理もおいしかったし、また来たいと思わせる楽しい時間を演出してくれる仕掛けがいっぱい感じられた。街並みといい、何気なく入ったお店と言い、観光地としてソフト面で洗練されたものを感じた。宿に戻ったら22時を過ぎていた。そして、今日も飲んでしまった。

●エピローグ
 翌、8月19日10時過ぎのフェリーで小樽を出発した。後は、丸一日船の中。新潟には20日の早朝着いた。子供を自宅に置くとそのまま職場に直行した。10泊の旅、夏休みをフルに使ったことになる。武藤さんのつながりで旅の後半は短期間にいろいろな人と知り合うことができた。旅の良さは、次にいつ出会えるかもしれない中での、人との出会いにもある。さて、私の放浪の旅は次はいつになるのだろうか…。
2007/11/06
カテゴリ: 金谷の旅日記 : 

執筆者: kanaya (8:07 am)
【8月15日】●霧の中、ひたすら下山する
朝、5時過ぎ。外に出て見ると今日も濃い霧が出ている。朝食を食べテントをたたんで様子を見るが晴れそうにない。この日、トムラウシ山に登る予定だったが景色も望めずこのまま下山することにした。北海道の山は北アルプスと違って案内板は極端に少ない。登山道を歩いていても不安になってくるほどだ。やがてヒザゴ沼の案内板を発見。昨日、無理をせず稜線近くでテントを張ったのは正解だった。ここまで行くのに暗くなっていただろう。出合った登山者の話によるとヒサゴ沼付近も大きな雪渓がありそこを通らないといけないのでルートはわかりずらいそうだ。
1954mのカウン岳の山頂に着いたのは10時頃だった。ほとんど下り坂が多いので助かるが、10m先の視界がきかないのがつらい。この山頂から天人峡温泉まで1本道だというが、山頂付近は道が広くなって少し下り始めると本当にこれでいいのか疑心暗鬼となってきた。いったん山頂まで引き返そうか迷っているとケルンが積んでありここが登山道だと知ってホット安心。そのあとは高原地帯の平坦な登山道がえんえんと続いていた。北海道の大雪山山系は日本で一番広い高原地帯とのことだ。晴れていればナキウサギの声も聞こえ素晴らしい風景なのだろうが、風は強いし視界は悪く高山植物の世界を楽しむ余裕もない。歩いている道が間違っていないことを信じて歩き続けた。
4時間近く歩いただろうか。ようやく高原地帯も終わり樹林帯に。風もさえぎられて落ちついてきたのでここで昼食。昨日の御夫婦と再会。この先は沼があり木道になっていた。お二人はここで食事。なるほど道の真ん中で食べるよりはよっぽどここの方がいい場所だ。5時間ほど歩いたところで羽衣の滝の展望台に着く。滝の全景を見ることが出来だ。後は急斜面の下りだ。もうちょっとで到着という時に、土砂降りの雨。天人峡温泉についたのは14時だった。川を見ると濁りが出ていた。なるほど増水の早い川だ。
2日間山中で一緒だった御夫婦とは駐車場で別れた。旭川市の地元の方で今年は北海道は雨が多くてついこないだまでクワウンナイ川も増水して入れなかったそうだ。滝の瀬13丁の光景も水量が多くて今年はダイナミックだったとのこと。いろいろアクシデントはあったが、ラッキーな遡行だったのではないだろうか。この後かけ流しの温泉に入る。さて、きれいになったあとは今日の宿はどうするか。旭川市まで戻るといくつも宿があるが、あまりここにはいい思い出はない。東川の道の駅近くに一泊素泊まり2500円と看板の出ていた宿が目に止まった。立派な施設の割りにあまりに安いのでかえって不安になったが、後でわかったのはここは北工学園という学校の学生会館で空いている部屋を旅行者に開放しているのだった。世話好きそうな管理人のおじさんに飛び込みで部屋を探してもらい、机とベットがある個室に案内された。その日の夕食は近くの店に。刺身やお寿司などを出してくれる店で北海道のサンマの刺身は脂がたっぷりのっていておいしかった。ただ、仕出しがメインのお店のようで、お酒は店内にある缶ビールの自動販売機しかないのには味気なかった。

【8月16日】●富良野を経て白糠・武藤さん宅へ
朝食は宿で出してもらった。プラスチックのさらに盛り付けられた懐かしい学食風だ。富山から来たというと世話好きの管理人のおじさんは北海道には富山県の人がいっぱい移住して、この東川町には富山の人たちが作ったお寺もあるといろいろ話をしてくれた。部屋にテレビがなかったからと朝食分は料金をサービスしてもらった。旅の印象はささいなことでも大きく変わっていく。交通違反の反則切符を切られた旭川市より東川町の印象がよくなったのはいうまでもない。
北海道の旅ももう後半戦、今日は富良野を経て道東の白糠町まで移動だ。美瑛に入ると玉ねぎ・じゃがいもなど大規模な畑作地帯が広がっていた。畑の一面ごとに色合いが異なり、なだらかな風景の中でいくつもの映画やテレビコマーシャルのロケ地になった場所が続いている。時間があれば1日ゆっくり楽しめるところだ。道路際にあった「かんのファーム」の農場に寄って一面のお花畑の写真を撮る。隣町が富良野だ。富良野では「北の国から」のロケ地となった麓郷の森に。ここではテレビの舞台となった黒板家の関係の3つの家が観光施設として残っている。富良野市からちょっと離れたその一角だけはおおぜいの人でにぎわっていた。テレビロケが終了して15年たった今もたくさんの観光客をひきつけているのだ。その中の家の一つ捨てられたゴミから作った「拾ってきた家」はゴミ問題と資源の活用をアピールした家だ。廃棄物の再利用だけでなく、エネルギーを自給するためにいろいろな施設も展示してあった面白かった。
私がここによる楽しみの一つが、近くの「ふらのジャム園」に寄ることだ。ここのジャムは安くておいしいものばかりだが、特に北海道のホクホクのカボチャを使っているためパンプキンジャムがおいしい。寄ってみて驚いた、ここも北の国からのロケ地に負けないほどおおぜいの観光客がいたからだ。新婚旅行で立ち寄った20年以上前には小さな工房の一角にショーケースにいくつかのジャムを置いているだけだったのに、今ではあんぱんまんショップも併設してたくさんの種類を置いている垢抜けた工房に変身していた。
富良野で時間をつぶして13時になった。急がなければならない。今日、みどり共同購入会の生産者「茶路めん羊牧場」の武藤さんと白糠町のキャンプ場でお会いすることになっているのだ。あとはもう一直線にひたすら走る。武藤さんに連絡してみると、天気が悪いのでキャンプ場に泊まることは止めて武藤さんの自宅に泊まらせてもらうことになった。少し落ち着いて車を走らせると、あたりの風景は畑作地帯から道東独特の酪農風景へと変わっていた。武藤さんのお宅に到着したのは17時過ぎ。既にあたりは暗くなっていた。明日牧場を案内していただくことにして、その日は武藤さんが腕を振るっていただきシュパウロ、ソーセージ、パエリアなど羊料理をごちそうになった。
2007/10/30
カテゴリ: 金谷の旅日記 : 

執筆者: kanaya (7:44 am)
●クワウンナイ川のハイライト 滝ノ瀬十三丁

 翌日は6時起き。日が差してくると木々の緑が鮮やかになってくる。1年ぶりのテント生活。ゆっくり朝食をとって用意していたら出発は8時近くなってしまった。しばらく行くと3段の滝。ここで竿をだして、昼食用のオショロコマを確保。その先がカウン沢との合流点だ。もともとここに宿泊する予定で、開けたテント場になっている。ここで昨日の親子連れと再会した。
地図でみるよりもこの間は距離があり、予定よりも時間がかかってしまった。このままでは2泊目の予定地のヒサゴ小屋までつけない。これから急ごうとペースを速めた矢先、次男がバテ気味となりついてくるのが遅れてきた。このところ一緒に川歩きをしたことがなく、いきなり重い荷物を担いでの山行き厳しかったのか。昨年は槍ヶ岳に登り、3年前には早月尾根から剣岳に登っても弱音をはかなかったが、今回は苦しそうだ。荷物を私のほうに移して軽くしてやったが、ついて来るのもたいへんそうだ。食料を考えるとこれから山中に2泊することは無理だ。今からならこの下のテント場に泊まって、翌日帰ることもできる。しかし、もう再びこの川に訪れる機会は難しいだろう。迷いながら進んでいったが、息子のお腹もすいているようなので12時前だったが早めの昼食をとることにした。途中で出会った御夫婦の方はヒザゴ小屋まで行かずに今日は稜線近くに泊まるとのことだった。
食事をしてから次男は急に元気になった。子どもというのは気分によって体調を取り戻すことがある。しばらく行くと見ると突然、落差20mはあるような大滝が現れた。何時間も平坦な川が続いたので急に落差がある光景に出会ってびっくり。ここが魚止めの滝だった。渓流の魚は、産卵期になると上流の水量の安定している場所を目指して本能で遡上するが、落差がありこれ以上魚が登れない滝を魚止めの滝という。山奥になることが多いので普通の人にはなかなか見られない滝だ。
滝を高巻くとナメ滝の世界に川の様子が一変した。5〜10mくらいの幅の川底が一枚岩となり、岸の両側には緑色のコケのジュータンと高山植物が咲いていた。歩いても歩いてもナメ滝が続く。こんなに長いナメ滝が続く川を私は知らない。黒部川源流の赤木沢は北アルプス一の美渓と呼ばれ、さまざまに変化に富んだナメ滝が続くがスケールの点ではクワウンナイ川にかなわない。次男はいつの間にか、私を追い越してすたすた歩いている。いったんすべってしまうとはるか下流となった魚止めの滝まで転げ落ちてしまうのではないかと思ってしまう。事実、増水時には滑落の事故が多いそうだ。
先ほど出合った御夫婦はすぐ前を歩いている。この日本離れしたスケールの川をたった4人で楽しんでいるのだ。私は世の中の趣味で渓流釣りや沢登りほど贅沢なものはないと思っている。限られた人間でその風景を「独占」できるからだ。登山もそういう側面はあるが基本的に人が整備した道やルートが決められ自由度に欠ける。沢には魚釣りはもちろん山菜・きのこなどを採る楽しみがあり、水が豊富に使えるので食事もバリエーションがあり、焚き火ができるなど、遊びの世界に豊かさがある。好きなルートを辿りどこで寝ようが、どこを歩こうが基本的に自由な世界だ。

●ナメ滝から源頭へ
滝ノ瀬十三丁とよばれるナメ滝は2kmにわたって続いた。二股の滝を過ぎるとさしものナメ滝は終わったが、今度は落差のある滝、オーバーハングされた滝、階段状の滝など変化ある滝が続いた。標高が上がるにつれ周りは潅木から草原帯に変わり高山植物の群落が見える。そのうちに天気が崩れてきてガスがかかってきた。水量はいよいよ減り、源頭はすぐそばを予感させる。このあたりいくつかテントを張った跡がある。私は登山道に出てヒサゴ沼の避難小屋に泊まる予定だったが、この先が長かった。まして初めての土地勘のない場所ではなおさらだ。途中に雪渓が残ったりして道が消えてわかりずらいことこの上ない。登山道に出たのが16時頃。靴の跡と踏み固められた土の状態でどうにかここが登山道だとわかった。そのうち風も強くなる。これから暗くなってくるので避難小屋まで行くには無理があると考え、2泊目もテントに泊まることにした。外はかなり気温が低くなっているが、テントの中は別世界だ。夕食を食べ終わると今日の遡行の余韻に至りながら酒を飲む。
2007/10/23
カテゴリ: 金谷の旅日記 : 

執筆者: kanaya (8:05 am)
朝、6時。高いところ雲があり、今日の天候を約束してくれているようだ。車の中の荷物をまとめて、リュックサックに詰め込む。と、ある忘れ物に気づいた。子どもの渓流シューズの片足がないのだ。長期間の旅となると忘れ物の一つや二つはあると思ったが、なんとこんな大事なものを忘れるとは!渓流シューズは底にフェルトを張ってコケが生えた川底の石の滑り止めになっている専用のシューズだ。川歩きには欠かせないアイテムなのだ。うーん困った。私が出した結論は、旭川市まで戻って靴を買うことだった。幸い車を飛ばせば30分ほどで市内に着く。北海道第2の都市なので靴を売っているところはあるだろう。しかし、朝早いので開店まで待たなければならないし、そもそもどうやって売っている店を探すのか。
テント場につく時間を考えたら、今日中に川に入ることができないかもしれない。張り詰めた気分が切れてしまった。しかし、こんなところにいてもしょうがない。朝食を食べて店を探すために市内に戻った。昨日も旭川市内で迷ったが、カーナビもないのでわけもわからず駅周辺を走るが、それらしき店はない。突然お巡りさんに車を止められた。何のことかわからず、ついて行くとバスレーンに朝の時間帯に車を走らせていた違反だという。店があるとすぐに止まれるように左側車線を走っていたのだ。なにか、暗闇の中で突然後ろから殴られたような出来事だった。へんな話だがスピード違反をしてつかまったなら納得できるが…。右も左も交通事情がわからない観光客相手にこんなことをすると旭川のイメージが悪くなりますよと、一言言って車に戻った。
冷静になって店を探す。今まで駅周辺を探していたのだが(そのために捕まったのだが)、発想を変えて郊外に向けて車を走らせることにした。日本全国どこも同じで富山で見かけるようなアウトドアショップなら少し中心から離れたところのほうが出店している可能性が高いと思ったからだ。そのうち昨晩迷ったところに出た。家電の量販店・紳士服の店、知った名前の店が続く、これならなんとかなるだろう。ほどなく、釣具店の大型ショップが見つかった。通常10時開店だがこの店は9時にオープンする。急いで戻れば今日中にテント場まで着けるかもしれない。ドアが開くと同時に店内に駆け込んだが、大人用のサイズのシューズしかない。そうだろうなあ、子供用のサイズは首都圏のお店の通販で買ったもので普通の店には置いているようなものでないからだ。近くには登山用品もあるが事情は同じだろう。ふと見ると、スパイクつきのシューズが特売で売っている。これなら代替できそうだ。そして、もうひとつ昨晩ヘッドランプの豆電球が切れたので探したがこれは売っていなかった。豆電球は途中3軒目の雑貨店で買うことができた。最近では街の電気店でもこうした小物は売っていないのだ。

●クワインナイ川にいよいよ入る
朝、車を止めていた駐車場まで戻ったのは10時前だった。3時間ばかりロスしたことになるが、それでも川に入れることを感謝したほうがいいようだ。出発前に念のために熊よけスプレーを発射。何mも離れていても、唐辛子の臭いが強烈だ。風にのって皮膚についたところがひりひりする。5分ほど歩くと営林署の看板があった。ここは入山許可がいる川で私は事前に登山計画書を提出しておいたのだ。クワウンナイ川の遡行に難しい場所はないそうだが、いったん川に入ると登山道に出るまで何時間も逃げ場がない。雨が降ると増水が激しくて過去何回も遭難者や事故が起きておき問題になったそうだ。天気が悪いと川に入ることは断念しないといけないが、空は快晴で雨は全く降る心配はない。
しばらく歩いくと支流に出会う。昔はここまで車が通れたようだが今は土砂崩れで廃道となっている。ここで親子連れの人にあった。子どもの年齢も同じで中一になった男の子に初めて泊りがけの経験をさせるとのことだ。途中にテントを張れるところがいくつかあり、ここで熊に襲われたことはないと聞いて少し安心した。それでも、時々爆竹を鳴らしながら進んだ。大きな淵があったがここは高巻きのルートがついている。クワウンナイ川は標高の高いところにある川にしては水量のある川だ。平坦な流れが続き、川が蛇行するたびに川を横断する。今日予定している、テント場までは7時間の歩きだ。私もテントを担いでの釣行はシーズン初めてで、最近身体を動かす機会が少なくなったので不安はあったが、天気もいいし、久しぶりの息子との川歩きは快調だ。水の色は北アルプスの源流の川のような吸い込まれるような透明感はなく、やや緑がかっているがそれでもきれいだ。ただ、北海道では川の水が飲めなくなっているらしい。
それはキタキツネによって伝染するエキノコックスという寄生虫のためだ。キタキツネから排泄されるエキノコックスの卵が、人間の口に入ると感染する。エキノコックスという「虫」は寄生されたキタキツネの糞や糞に汚染された山菜や沢水を飲むと感染の可能性があり、排出された卵が体内に入ると、幼虫となり人間の肝臓に寄生し自覚症状が出るまで十数年、ほっておけばにぎりこぶし大の大きさに成長し、肝臓障害を起こし最後は死にいたるという恐ろしい「虫」なのだ。川遊びの楽しみは山奥の清冽な水を飲むこともあるが北海道では用心したほうがいい。私はその話を聞いて煮沸した水しか使わないようにした。
昼食を終え、単調な渓相にやや飽きてきた頃、沢との出会いだ。その奥が開けていてテントを張るには充分のスペースとなっている。下が砂地で寝心地もよさそう。3時を過ぎていて、ちょっと早いかも知れないがここに泊まることにした。焚き火の準備を終えると、ここで初めて釣竿を出す。ポイントごとに当たりがあるが20cmもない小物ばかり。釣れるのは北海道だけにしかいない岩魚の仲間のオショロコマだ。もともと大きく成長する魚ではないが、ここは魚が多すぎるのか小物ばかりだ。何匹か夕食用にとっておいて、テント場に戻った。薄暗くなってくるとヒグマのことが思い出されてきた。これは火をつけるに限ると焚き火の準備をするがなかなかつかない。ガムテープやティッシュまで動員して種火をつけ、本格的に太い木に燃え移ったと思ってもしばらくすると消えている。一晩中、燃えるくらいの枯れ木を集めたのに。木は乾燥しているのに、北海道のこのあたりの木は油分が少ないのだろうか。楽しみにしていた焚き火は中途半端で終わったが、明日はいよいよクワウンナイ川のハイライトに向かうことになる。
2007/10/16
カテゴリ: 金谷の旅日記 : 

執筆者: kanaya (8:09 am)
その日のうちに旭山動物園に着けばいいと思っていたが、旭川で高速道路を降りここに到着したのは15時近かった。さすがにここは今、北海道の一番の人気スポットだけあって大型の観光バス何台も止まっていて、この時間なのに受付はたくさんの人で賑わっていた。
 かつて動物園はおおぜいの家族客の貴重な楽しみでいつ行っても人であふれていたが、少子化と娯楽の多様化の中で全国の動物園で入場者の激減しているらしい。動物園と聞いて、一般の人たちはどのようなイメージを抱くだろうか。動物達があくびしながら寝そべっているそんなイメージの中で大人になると自然と足が遠ざってしまう、そんなイメージを持つ人も多いのではないだろうか。
 旭川動物園はなにより活気があった。そして大人の私が訪れても夢中になるおもしろさがあった。それは今までの動物園のイメージを破って、動物の生き生きとした姿を伝えるため施設だった。例えばチンパンジーやオラウータンでは鉄棒やアスレチックのような大きな施設を作って器用に綱渡りする姿を見せる。白熊やトラではアクリル版一枚で間近に迫る巨大動物が向かってくる姿を見せる、ペンギンやゴマフアザラシでは水槽の真下や円筒形の水槽から泳ぐ姿を見せる、園の中で飼育している動物達の生活している姿を生き生きと伝えているのだった。富山県のファミリーパークと比べても敷地は狭いし、全国の動物園の中でも飼育している動物もそんなに多いといえない、でもとにかく面白いのだ。
 また、これだけ観光客を集めているにもかかわらず、職員の手書きの看板が随所に掲げられていてとてもアットホームな感じがした。飼っている動物の親の話や、飼育のエピソードなど。聞くところによると、この動物園は入場者の激減で廃園の危機に遭遇したらしい。それを職員一丸となって、新しい動物園を目指して歩んだ結果、全国の「都市型動物園」として最も注目される動物園になったらしい。野生の生き物を囲い人間が飼育して一般の人に見せる、こうした施設そのものの是非はあるにしても、最近の動物園が野生動物の生態や彼らが住む環境について伝えていく役割も果たしてきている。
園ではそうした環境保全の重要性もさりげなく手書きでアピールしていたが、オラウータンの展示では、森林伐採の結果彼らが住む森が年々奪われ、その原因の一つがヤシ油などの植樹による事が原因だという説明があった。原生林が伐採されてヤシが植樹されるのは植物性油脂の原料として合成洗剤以外の石けん原料のその一つだ。合成洗剤を使わない生活を続けてきた私にとってはこうした指摘はショックだったが、確かに現在の環境問題は切り口を変えていろいろな視点で考えなければいけないと思う。かといって、河川や海の生態系を破壊する合成洗剤を進める気にならないが、環境派を自認する私たちにとってなにが環境に付加を与えないのかいろいろな角度から考える必要があると思う。
旭山動物園は1日いても楽しめる場所だったが、もう17時過ぎだ。お盆の期間は夜間も開園しているが、明日のことを考えて外に出た。旭川市内で銭湯に入って食料を調達した後は、天人峡温泉に行く道を迷ってしまう。旭川の郊外に出ると真っ暗な道路が続いた。天人温泉につくと明日の朝に備えて近くの駐車場に車を止めた。もう21時近かったがようやく夕食。朝が早いので車の中に止まることにする。近くには温泉場のライトが見えるが、なんとなく羆のことが気になる。暗闇の中、爆竹を何度か鳴らした。

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